こんにちは。
札幌のファイナンシャルプランナー・お金と家計の相談家、FPまりりんのHPへお越しいただきありがとうございます。
今日は「ふるさと納税」のお話しをしたいと思います。
増えるふるさと納税額、増えない利用者
2020年は件数・額ともに前年比1.4~1.5倍に急伸し、寄付額は6725億円と過去最高を更新したとのこと。新型コロナウイルス禍の巣ごもりにより「おとりよせ消費」に対する関心が高まった影響だそうです。
本来なら料亭などで使われていた高級食材が返礼品市場に回ってきたことで魅力が増した、ということもありました。
もちろん利用者も増えてはいます。
制度開始の2008年には3.3万人だった利用者が2020年には552.4万人となりました。
私のお客様の中では利用できる方は利用しておりとても身近な制度になっているので、かなり普及しているイメージを持っていました。
しかし、納税義務者5900万人のうち利用者が552.4万人ということで、利用者は約10人に1人なんですって!
随分少ないな~と思いました。
皆さんはどう思いましたか?
理解できていない方が多い
最近、私が「ふるさと納税勉強会」を開いたのですが、そこにご参加くださった方に
「勉強会の前の理解度」をお聞きしたところ、ふるさと納税の利用者が増えない理由がわかりました。
①全然わからなかった 4人
②したことがあるけれど、よくわかっていなかった 3人
③わかっているつもりだったけれど、どうやら違ったようだ 2人
④理解していた 2人
(この二人はファイナンシャルプランナーと私のお客様なので理解できている)
11人のうち、FPと私のお客様を除いた9人全員が理解できていなかったのです。
このうち4人はふるさと納税をしたことがありましたが、メリットや仕組みを理解していませんでした。
90分の受講で皆様の理解が深まって、今年はふるさと納税を理解した上でできそうとのこと。私にとってもやりがいのある勉強会でした。
どんな風に間違えて理解していたか
Aさん メリットが薄まってきているので、やる意味がないと思っていました。というのは、拠出する金額に対して返礼品の金額が少ない(3割)だからです。(2000円の自己負担以外は税金の還付や税の軽減により戻ってくることを知らなかった)つまり「買い物にしては高い!」という認識でした。
Bさん 節税になるからお得と思っていた(結構多い間違い)
Cさん 受講前はふるさと納税=お得なお買い得品を入手できるものと認識していました。受講後に、納税している方しかふるさと納税ができないということ・年金生活に入るとできないことなどを知りましたが、受講前は誰でもできる制度だと思っていました。
Dさん お得な買い物だと思っていて、寄付だとは知らなかった。
というわけで、節税できるという勘違いや買い物にしては高いという間違った認識が結構ありました。
また、納税している本人しかできない(メリットがない)ということを知らない方が多いですね。奥様は興味があるけれど納税者ではないため、納税者のご主人の名義でやりたいけれど本人は関心がなく、代わりにやるのも面倒・・・というケースもよく聞きます。
ふるさと納税がお得だから、皆さんやった方が良いですよ~~とは私は思っていません。
ただ、制度やお金についての知識を身につけずに「難しい」「わからない」と放置するよりも、制度やお金について理解を深めた上で自分が利用するかどうか判断した方が良いと考えています。
知っているか知らないか
利用するか利用しないか
学び続けるか学ばないか
この違いは大きいです。
過去10年間で資産形成に5000万円以上の差
がついています。(個人差が大きいです)
特に所得が高い方ほど差がつきます。
A.分不相応型
収入が高いにも関わらず、入ってきたお金を全部使ってしまって活用できない
B.貯蓄満足型
貯蓄はするけれど制度や仕組みを利用しないことでの差がついていく
C.資産形成加速型
収支のバランスも良く、制度や仕組みを学び活用して、貯蓄も投資も継続できる
AタイプとCタイプではこの10年で5000万円以上の資産形成の差がついていることを確認しています。(あくまでも私の周囲での話し)
ふるさと納税は資産形成ではありませんが、制度や仕組みを学ぶ一貫と考えて
まだ理解できていない方は学んでいただき(セミナーを受ける・友達に教えてもらう・自分で調べる)、ふるさと納税をするかしないかの判断をしていただければと思います。
勉強会を受けた皆さんは「今年はふるさと納税をする」とワクワクしていらっしゃいました。勉強は「わかると楽しい」ですよね。
これからも、わかりやすくお伝えできるようにしていきたいと思います。
勉強会の様子
↓
わたし